○湧水町職員の懲戒処分に関する規程
令和5年2月14日
訓令第1号
(目的)
第1条 この訓令は,湧水町職員(以下「職員」という。)の懲戒処分(以下「処分」という。)の対象となる行為,処分の内容等に関し標準的な基準を定めることにより,処分の客観性と公平性を確保することを目的とする。
(1) 非違行為の動機,態様及び結果はどのようなものであったか
(2) 故意又は過失の度合いはどの程度であったか
(3) 非違行為を行った職員の職責はどのようなものであったか,その職責は非違行為との関係でどのように評価すべきか
(4) 他の職員及び社会に与える影響はどのようなものであるか
(5) 過去に非違行為を行っているか
(情状等による加重及び軽減)
第3条 前条に規定する標準的な処分については,次に掲げる事項を勘案して加重し,又は軽減することができる。
(1) 加重事項
ア 非違行為の動機若しくは態様が極めて悪質であるとき又は非違行為の結果が極めて重大である場合
イ 非違行為を行った職員が管理又は監督の地位にあるなどその職責が特に高い場合
ウ 非違行為の公務内外に及ぼす影響が特に大きい場合
エ 過去に類似の非違行為を行ったことを理由として懲戒処分を受けたことがある場合
オ 処分の対象となり得る複数の異なる非違行為を行っていた場合
(2) 軽減事項
ア 職員が自らの非違行為が発覚する前に自主的に申し出た場合
イ 非違行為を行うに至った経緯その他の情状に特に酌量すべきものがあると認められる場合
(補則)
第5条 この訓令に定めのないもの又はこの訓令により難いものについては,別表に掲げる非違行為に対する処分の取り扱いに準じて当該行為に対する処分を決定するものとする。
附則
(施行期日)
第1条 この訓令は,公布の日から施行する。
(湧水町職員が起こした交通事故に対する懲戒処分等の基準を定める規程の廃止)
第2条 湧水町職員が起こした交通事故に対する懲戒処分等の基準を定める規程(平成17年湧水町訓令第21号)は,廃止する。
附則(令和6年4月1日訓令第2号)
この訓令は,令和6年4月1日から施行する。
別表(第2条関係)
(令6訓令2・一部改正)
非違行為の内容 | 標準的な処分量定 | |||||||
免職 | 停職 | 減給 | 戒告 | |||||
一般服務 | 欠勤 | |||||||
10日以内 | 正当な理由なく勤務を欠いた場合(10日以内) | ● | ● | |||||
11日以上20日以内 | 正当な理由なく勤務を欠いた場合(11日以上20日以内) | ● | ● | |||||
21日以上 | 正当な理由なく勤務を欠いた場合(21日以上) | ● | ● | |||||
遅刻・早退 | 正当な理由なく勤務時間の始め又は終わりに勤務を欠いた場合 | ● | ||||||
休暇の虚偽申請 | 病気休暇又は特別休暇において虚偽の申請をした場合 | ● | ● | |||||
勤務態度不良 | 職務を怠り,又は業務遂行上要求される注意義務を欠き公務の運営に支障を生じさせた場合 | ● | ● | |||||
職場内秩序を乱す行為 | ||||||||
暴行 | 職員に対する暴行により職場の秩序を乱した場合 | ● | ● | |||||
暴言 | 職員に対する暴言により職場の秩序を乱した場合 | ● | ● | |||||
虚偽報告 | 事実をねつ造して虚偽の報告を行った場合 | ● | ● | |||||
違法な職員団体活動 | ||||||||
ア 単純参加 | 地方公務員法第37条第1項の前段に違反して怠業その他の争議行為を行った場合 | ● | ● | |||||
イ あおり・そそのかし | アの行為を企て,又はその行為を共謀し,そそのかし,若しくはあおった場合 | ● | ● | |||||
秘密漏えい | ||||||||
ア 故意の秘密漏えい | 職務上知ることのできた秘密を故意に漏らし,公務の運営に重大な支障を生じさせた場合 | ● | ● | |||||
自己の不正な利益を図る目的 | 職務上知ることのできた秘密を自己又は第三者の利益に供するために不正な目的に使用した場合 | ● | ||||||
イ 情報セキュリティ対策のけ怠による秘密漏えい | 具体的に命令され,又は注意喚起された情報セキュリティ対策を怠ったことにより,職務上の秘密が漏えいし,公務の運営に重大な支障を生じさせた場合 | ● | ● | ● | ||||
政治的目的を有する文書の配布 | 政治的目的を有する文書を配布した場合 | ● | ||||||
兼業の承認を得る手続きのけ怠 | 任命権者の許可を得ずに営利企業等に従事した場合 | ● | ● | |||||
入札談合等に関与する行為 | 職務上不正の行為をし,収賄その他寄付金強要等の行為を行った場合 | ● | ● | |||||
個人の秘密情報の目的外収集 | その職権を濫用して,専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に関する事項が記載された文書等を収集した場合 | ● | ● | |||||
公文書の不適正な取扱い | ||||||||
偽造・変造・虚偽公文書作成・毀棄 | 公文書を偽造し,若しくは変造し,若しくは虚偽の公文書を作成し,又は公文書を毀棄した場合 | ● | ● | |||||
決裁文書の改ざん | 決裁文書を改ざんした場合 | ● | ● | |||||
公文書の改ざん・紛失・誤廃棄等 | 公文書を改ざんし,紛失し,又は誤って廃棄し,その他不適正に取り扱ったことにより,公務の運営に重大な支障を生じさせた場合 | ● | ● | ● | ||||
セクシュアル・ハラスメント | ||||||||
ア 不同意わいせつ,上司等の影響力利用による性的関係・わいせつな行為 | 暴行若しくは脅迫を用いてわいせつな行為をし,又は職場における上司・部下等の関係に基づく影響力を用いることにより強いて性的関係を結び若しくはわいせつな行為をした場合 | ● | ● | |||||
イ 意に反することを認識の上での性的な言動の繰り返し | 相手の意に反することを認識の上で,わいせつな言辞,性的な内容の電話,性的な内容の手紙・電子メールの送付,身体的接触,つきまとい等の性的な言動を繰り返した場合 | ● | ● | |||||
執拗な繰り返しにより強度の心的ストレスの重積による精神疾患に罹患 | イの場合においてわいせつな言辞等の性的な言動を執拗に繰り返したことにより相手が強度の心的ストレス重責による精神疾患に罹患した場合 | ● | ● | |||||
ウ 意に反することを認識の上での性的な言動 | 相手の意に反することを認識の上で,わいせつな言辞等の性的な言動を行った場合 | ● | ● | |||||
パワー・ハラスメント | ||||||||
著しい精神的又は身体的な苦痛を与えたもの | ● | ● | ● | |||||
指導,注意等を受けたにもかかわらず,繰り返したもの | ● | ● | ||||||
強度の心的ストレスの重責による精神疾患に罹患させたもの | ● | ● | ● | |||||
公金公用物取扱い | 横領 | 公金又は公用物を横領した場合 | ● | |||||
窃取 | 公金又は公用物を窃取した場合 | ● | ||||||
詐取 | 人を欺いて公金又は公用物を詐取した場合 | ● | ||||||
紛失 | 公金又は公用物を紛失した場合 | ● | ||||||
盗難 | 重大な過失により公金又は公用物の盗難に遭った場合 | ● | ||||||
公用物損壊 | 故意に公用物を損壊した場合 | ● | ● | |||||
失火 | 過失により職場において公用物の出火,爆発を引き起こした場合 | ● | ||||||
諸給与の違法支払・不適正受給 | 故意に法令に違反して諸給与を不正に支給した場合及び故意に届出を怠り,又は虚偽の届出をするなどして諸給与を不正に受給した場合 | ● | ● | |||||
公金公用物処理不適正 | 自己保管中の公金の流用等公金又は公用物の不適正な処理をした場合 | ● | ● | |||||
コンピュータの不適正使用 | 職場のコンピュータをその職務に関連しない不適正な目的で使用し,公務の運営に支障を生じさせた場合 | ● | ● | |||||
公務外非行関係 | 放火 | 放火をした場合 | ● | |||||
殺人 | 人を殺した場合 | ● | ||||||
傷害 | 人の身体を傷害した場合 | ● | ● | |||||
暴行・けんか | 暴行を加え,又はけんかした職員が人を傷害するに至らなかった場合 | ● | ● | |||||
器物損壊 | 故意に他人の物を損壊した場合 | ● | ● | |||||
横領 | ||||||||
横領 | 自己の所有する他人の物(公金及び公用物を除く)を横領した場合 | ● | ● | |||||
遺失物等横領 | 遺失物である他人の物(公金及び公用物を除く)を横領した場合 | ● | ● | |||||
窃盗・強盗 | ||||||||
窃盗 | 他人の財物を窃取した場合 | ● | ● | |||||
強盗 | 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した場合 | ● | ||||||
詐欺・恐喝 | 人を欺いて財物を交付させ,又は人を恐喝して財物を交付させた場合 | ● | ● | |||||
賭博 | ||||||||
賭博 | 賭博をした場合 | ● | ● | |||||
常習賭博 | 常習として賭博をした場合 | ● | ||||||
麻薬等の所持等 | 麻薬・覚せい剤等を所持又は使用した場合 | ● | ||||||
酩酊による粗野な言動等 | 酩酊して,公衆に迷惑を掛けるような著しく粗野又は乱暴な言動をした場合 | ● | ● | |||||
淫行 | 強姦,不同意わいせつなどの行為,18歳未満の者に対して金品その他財産上の利益を対償として供与し,又は供与することを約束して淫行をした場合,わいせつ物を頒布,陳列した場合 | ● | ● | |||||
痴漢行為 | 痴漢行為をした場合 | ● | ● | |||||
盗撮行為 | 法令等に違反して盗撮行為等をした場合 | ● | ● | |||||
飲酒運転・交通事故・交通法規違反 | 飲酒運転 | |||||||
酒酔い | 酒酔い運転をした場合 | ● | ● | |||||
人身事故あり | 酒酔い運転で人を死亡させ,又は重篤な障害を負わせた場合 | ● | ||||||
酒気帯び | 酒気帯び運転をした場合 | ● | ● | ● | ||||
人身事故あり | 酒気帯び運転で人を死亡させ,又は重篤な傷害を負わせた場合 | ● | ● | |||||
措置義務違反あり | 酒気帯び運転で人を死亡させ,又は重篤な傷害を負わせ,事故後の措置義務違反をした場合 | ● | ||||||
飲酒運転者への車両提供,飲酒運転車両への同乗行為等 | 飲酒運転者へ車両を提供したり,飲酒運転車両へ同乗した場合 | ● | ● | ● | ● | |||
飲酒運転以外での人身事故 | ||||||||
死亡又は重篤な障害 | 人を死亡させ,又は重篤な傷害を負わせた場合 | ● | ● | ● | ||||
措置義務違反あり | 人を死亡させ,又は重篤な傷害を負わせ,事故後の措置義務違反をした場合 | ● | ● | |||||
傷害 | 人に傷害を負わせた場合 | ● | ● | |||||
措置義務違反あり | 人に傷害を負わせ,事故後の措置義務違反をした場合 | ● | ● | |||||
飲酒運転以外の交通法規違反 | ||||||||
著しい速度超過等悪質な交通法規違反 | 著しい速度超過等の悪質な交通法規違反をした場合 | ● | ● | ● | ||||
物損・措置義務違反あり | 悪質な交通法規違反で物損事故を起こし,事故後の措置義務違反をした場合 | ● | ● | |||||
監督責任 | 指導監督不適正 | 部下職員が懲戒処分を受ける等した場合で,管理監督者として指導監督に適正を欠いていた場合 | ● | ● | ||||
非行の隠ぺい,黙認 | 部下職員の非違行為を知得したにもかかわらず,その事実を隠ぺいし,又は黙認した場合 | ● | ● |